更新日:2014年8月7日
今回のテーマは、「店頭在庫の最適化」セミナーです。現在の日本の小売業のもっとも重要な売上増加作戦は、今そこにある「定番売場」を最適化し、機会損失を防ぎ、既存店&既存売場の売上を最大化させることです。
定番強化のための最も重要な経営課題は、店頭の在庫を最適化し、その状態を維持する仕組みをつくることです。特に重要なことは、重点商品・売れ筋の欠品・品薄対策です。
ある小売企業が、売れ筋(重点商品)の「フェース数と奥行在庫数」を変更し、適正在庫状態を一定期間維持し、欠品率を改善することで、カテゴリー全体の売上が6%も増えたそうです。まさに、もっとも優先順位が高くて、効果の高い既存店の売上対策は、売れ筋(重点商品)の適正在庫化であることが分かります。
また、店頭欠品はゼロ欠品だけが、機会損失ではありません。ほとんどの顧客は、適正在庫の状態では、安心して積極的に購入するが、品薄状態になると心理的に購入を控える傾向が強く、それを「心理的欠品」と呼びます。店頭に在庫があっても、心理的欠品状態では多くの売上を失う結果につながっています。
あるカテゴリーで、店頭で「ショッパーリサーチ」した結果、奥行3本が適正在庫の商品が、奥行1本の「心理的欠品状態」になると、適正在庫状態と比較すると、買物客の購入率が20~40%に激減したそうです。つまり、「心理的欠品」の機会損失は膨大なのです。
今回は、リテイルサイエンスさんと共同研究した、店舗別の定番売場の在庫状態を可視化し、店別・品目別の在庫状態をポイント制で評価する仕組み(システム)の実例も初めて発表します。
重要なテーマですので、ぜひご参加いただけますようご案内申し上げます。
[13時~14時30分]第1講座 売れ筋の欠品撲滅が最大の売上対策
NFI 代表取締役 日野 眞克
既存店&既存売場の機会損失対策と、欠品を減らす売れ数比例配分の原則
○非定番強化(プロモ主義)から、定番強化へ転換せよ
○新店効果が減少し、既存店の機会損失対策が金脈
○売れ数比例配分の原則
○統計的欠品と心理的欠品 (その他)
[15時~16時40分]第2講座 買物客(ショッパー)の購買行動を科学し、顧客満足を最大化する
リテイルサイエンス 代表取締役社長 今渕 真太郎氏
店舗別の適正在庫を「可視化」する店頭在庫評価システム
○店舗別の定番在庫状態を可視化するシステム
○小売業の在庫データは、エンドも定番も棚上もバックヤードも含むのが問題点
○適正在庫をスコアリングし、品目別の在庫状態を評価するシステム
○適正在庫、適正位置、適正フェースを評価するシステム (その他 )
[16時50分~17時20分]製配販の協働による「エクセレントストア」づくりのススメ
NFI 副社長 村瀬一弘「3つの店頭ロス」を撲滅し、既存店の売上と利益を最大化する
(1)OSA(オンシェルフ・アべイラビリティ) →品薄、店頭欠品による機会損失の実態と解決策
(2)SOS(シェルフ・オブ・スペース) →商品構成が崩れることによる機会ロス
(3)TBV(テイバン・ビジョン) →定番売場の陳列位置は市場規模やシェア率と合っているか? (その他)
お申込み、お問い合わせは、 seminar[at]gekkan-md.com までお気軽にどうぞ。