挑戦するドラッグストアの未来は明るい 「登録販売者」のリスキリングが重要

思考停止した米国のDgS
新業態に挑戦する日本のDgS

 日本のドラッグストア(DgS)がお手本にしてきたアメリカのDgSは惨憺たる状況である(4ページ参照)。アメリカのDgSは1990年代前半から急成長を開始した。当時のDgSは、スーパーマーケット(SM)の大型化によってシェアを奪われて業態としての衰退期に入っていた。その衰退期を救ったのがウォルグリーン型DgSだった。
 SMに隣接する出店形態をやめて、自宅にもっとも近い立地にリロケーションし、売場面積も約300坪と小型化し、業態としての「便利性」を徹底して高めた。
 さらに、「ドライブスルー調剤」を始めるなど調剤を受け取る便利性と、全米展開する調剤ネットワークの構築という「調剤の専門性」を徹底的に強化することで、業態としての衰退期を突破し、新たな成長期に見事に突入した。
 しかし、1990年代前半のウォルグリーン型DgSの急成長期から30数年が経過し、「業態の寿命30年説」が証明されるがごとく、ウォルグリーン型DgSは一気に経営状況を悪化させた。ウォルグリーン型DgSが衰退した最大の原因は、過去の成功体験に縛られて思考停止に陥り、新しい挑戦を始めなかったからである。
 一方、今月号の第1特集「未来のドラッグストア」で紹介したマツキヨココカラ&カンパニー、スギHD、新生堂薬局の講演抄録を読むと、3社は………続きは本誌をご覧ください