バラツキのない「標準化」の徹底が 小売業の顧客満足対策である

同一企業5店舗を調査し
標準化のレベルを採点

 恒例の「顧客満足度調査」を実施した。ドラッグストア(DgS)30社150店舗を約半年の期間をかけて13人の調査員が売場の清掃状況、接客状況、管理状況などを調査した。調査内容の詳細は特集記事を参照してもらいたい。
 本誌の顧客満足度調査の最大の特徴は、同一企業5店舗を調査することだ。調査員による偏りが出ないように、5店舗は必ず複数(2~3人)の調査員が調査・採点している。1社5店舗を調査する理由は、広域に多店舗展開している小売業にとって、店や人によるバラツキの少ない標準化を徹底することが、最大の顧客満足対策であると本誌は考えているからだ(図表1参照)。

201612_zuhyo01 今回の調査でも、良い店と悪い店のバラツキの多い企業の順位は低くなっている。その小売業の店舗名(ブランド)を信頼して来店したのに、ある店のレジ応対は素晴らしかったが、ある店のレジスタッフが暗く、元気もなく、嫌な思いをしたのでは、その企業の店舗名(ブランド)を信頼して来店してくれた顧客に裏切り行為をしているといっても過言ではない。


「仕組み化」と「人材教育」
の両輪で標準化を徹底する

 どの店に行っても、誰が担当しても均質化されたサービスと売場を維持するためには、「仕組み化」と「人材教育」の両方が必要である。
 「仕組み化」や「機械化」によって…

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