需要創造型の「アソートメント」が 小売・卸売業の最重点の技術である!

品揃えの3つの設計図
商品構成、商品分類、相乗積

 「品揃え」という言葉は、曖昧に使用されている用語の代表である。品揃えの良し悪しを決定する「設計図」は、大きく分けると3つある。
 第1が「商品構成(グラフ)」であり、商品ごとの陳列量(フェース数)を決定することである。小売業の商品構成の基本は、品目ごとの陳列量の「メリハリ」を明確にすることである。「売れ筋」もしくは「売り筋(強化商品)」の陳列量(フェース数)を意図的に多くすることが基本である。
 すべての商品が1フェースで並んでいる棚は売場ではなくて、メーカーのショールームである。意思と意図に基づいて商品ごとの陳列量を変えることが小売業の品揃えの基本である。
 品揃えの設計図の第2は「相乗積」である。「粗利ミックス」ともいう。粗利ミックスという言葉でGoogle検索すると、当社が運営しているサイト「MD NEXT」も含めた用語集にヒットするので、意味や計算式はそちらを確認してもらいたい。
 いずれにしても、利益率の低い集客商品と利益率の高い商品を組み合わせて、店全体で粗利ミックスする技術は、小売・卸売業にとってもっとも重要な品揃えの設計図である。
 品揃えの設計図の第3は、「商品分類」(アソートメント)である。商品分類は、「ワイドアソートメント(広い品揃え)」と「デプスアソートメント(深い品揃え)」の2種類に分けられる。
 ワイドアソートメントは、用途・機能は広く揃えるが、アイテムは絞るという「広い品揃え」のことで、品揃えの深さよりも、売れ筋の品切れを減らすことを重視した品揃えのことである。
 人口の少ない田舎立地の店は、ワイドアソートメントが多くなる。または、便利性ニーズに応える補助カテゴリーは、ワイドアソートメントが中心になる。
 一方、人口が多い都市部の立地の店や、核カテゴリーは品揃えが深くなり、用途・機能を増やすと同時に、その下のアイテムの種類も増やす「デプスアソートメント」が多くなる。アイテム揃えとは、別の言葉で表現すれば、用途・機能は同じでも「情緒的な選択肢」を敢えて増やす品揃えのことである。情緒的な選択肢とは、ブランド、色、柄、素材などのことである。

生活・症状が主語の分類で
需要創造を目指そう

 商品分類を売場化したものが「売場レイアウト」である。部門やカテゴリー単位の売場配置の設計図である。同じ場所で使うカテゴリーや商品を近くに配置する、同じ時に使うものを近くに配置する、購買頻度が近いものを近くに陳列する、などのように「使う立場・買う立場」に対応した売場レイアウトを設計することが基本である。
 また、……続きは本誌をご覧ください